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消防官Ⅰ類の論文試験対策

まずは、最近の過去問を示しておきます。

東京消防庁消防官Ⅰ類・論文試験 近年の課題(90分 800~1200字)

・デジタルトランスフォーメーション(DX)の実現が人間社会にどのような影響を与えるのか、あなたの考えを具体的に述べなさい。(令和3年)
・社会人として必要なものを3つ挙げ、それを身に付けるためにあなたが今後どう取り組んでいくのか具体的に述べよ。(令和2年2回目)
・下の資料(省略)から傾向を読み取り、行政機関が発信する情報を都民に広く周知するための効果的な方法を考え、具体的に述べなさい。(令和2年1回目)
・資料「主な出火原因別火災件数」(グラフは省略)から読み取れる課題と対応策について、あなたの考えを具体的に述べなさい。(令和元年2回目)
・資料「救急車を呼んだ理由」(グラフは省略)から読み取れる課題と対応策について、あなたの考えを具体的に述べなさい。(令和元年1回目)
・資料「最近1年間で防火防災訓練に参加したことがない最も大きな理由」(グラフは省略)から読み取れる課題を2つあげ、その対応策についてあなたの考えを具体的に述べなさい。(平成30年2回目)
・資料「新規学卒者就職率と3年以内離職率【大学】【高校】」(グラフは省略)から読み取れる課題を2つあげ、それぞれの対応策についてあなたの考えを述べなさい。(平成30年1回目)
・資料「高齢者人口及び割合の推移(昭和25年~平成28年)」(グラフは省略)から読み取れる問題点をあげ、その対応策についてあなたの考えを述べなさい。(平成29年2回目)
・資料「家具類の転倒・落下・移動防止対策を実施していない理由」(グラフは省略)から読み取れる問題点を2つあげ、それぞれの対応策についてあなたの考えを具体的に述べなさい。(平成29年1回目)
・組織において、個々の有する能力を発揮するために大切なことを2つあげ、あなたがどのように実践していくのか具体的に述べなさい。(平成28年2回目)
・先般発生した、平成28年熊本地震における災害について、あなたが問題と感じることを2つあげ、その解決方策について述べなさい。(平成28年1回目)
・組織内でのコミュニケーション不足が組織全体に与える影響をあげ、コミュニケーションを活性化させる方策について、あなたの考えを述べなさい。(平成27年2回目)
・住民の防災への意識を高めるための現状の課題をあげ、消防職員としてどのような取組みが必要か、あなたの考えを述べなさい。(平成27年1回目)
・少子高齢化が社会に及ぼす影響をあげ、それに対する消防行政の取組みについて、あなたの考えを述べなさい。(平成26年2回目)
・都市における国際化の進展が社会に及ぼす影響をあげ、それに対する消防行政の取組みについて、あなたの考えを述べなさい。(平成26年1回目)
・あなたが今までに最も困難だと感じた経験から学んだことをあげ、それをこれからどのように活かしていくか述べなさい。(平成25年2回目)
・さまざまな情報を収集・発信することが容易にできる現在の社会環境のメリットとデメリットをあげ、それについてあなたの考えを述べなさい。(平成25年1回目)
・人間関係をよくするために、あなたがこれまでに行ったことと考えを述べなさい。(平成24年2回目)
・情報の共有化の必要性について、あなたの経験と実績を踏まえて、考えを述べなさい。(平成24年1回目)
・東京消防庁に都民が期待していることを挙げ、消防官として、あなたはどのように取り組むのか、考えを述べよ。(平成23年2回目)
・社会におけるコミュニケーションの必要性を挙げ、あなたが持っているコミュニケーション能力を消防官としてどのように活かしていくのか述べよ。(平成23年1回目)
・都民に信頼される消防官になるために、どのように取り組むのか、あなたの考えを述べよ。(平成22年2回目)
・東京をより安全な街にしていくために、あなたが消防官としての立場で取り組みたいことを具体的に述べよ。(平成22年1回目)

消防官Ⅰ類論文にむけた準備のポイント

 平成29年1回目以降、グラフを読み取って論述するスタイルの出題が7回続いていましたが、令和2年度2回目(2021年1月実施)試験では一転して「社会人として必要なもの」というシンプルな(作文っぽい)テーマに変わり、さらに令和3(2021)年は「デジタルトランスフォーメーション(DX)」について出題されました。平成26(2014)年頃の出題傾向に戻ったという印象です。
 近年の出題傾向をふまえて留意すべきことを以下に列挙しておきます。
◆最近の社会環境の変化をめぐる主要な論点について整理しておく。
 令和3年は「デジタルトランスフォーメーション(DX)」がテーマでしたが、これ以外に社会環境の変化を語るときに必ずと行ってよいほど登場するキーワードとしては、「少子高齢化」「グローバル化(国際化)」などがあげられます。「SDGs」「ダイバーシティ」などの概念も、ぜひおさえておきたいところでしょう。
◆グラフ、統計資料の読み取りに慣れておく。
 平成29年以降、7回連続で「グラフ読み取り」形式が出題されました。今後はしばらく出題されない可能性が高いですが、万一出題されても戸惑わないように、さまざまなグラフ、統計資料に目を通し、そこから読み取れることと具体的な対策をまとめる練習もやっておくとよいでしょう。
◆さまざまな角度から(消防)組織のあり方を考えてみる。
 これはしばらく前、2回目試験によく出ていたテーマ。たとえば、平成27年2回目の「(消防)組織内でコミュニケーションを活性化させる方策」や平成28年2回目の「組織において、個々の有する能力を発揮するために大切なこと」などがこの系統に属します。令和2年度2回目の「社会人としての必要なもの」というテーマでも、組織の一員としてどう行動するかという視点は欠かせないと思います。「コミュニケーション」「チームワーク」「情報共有」「士気(モチベーション)」「規律」……などさまざまなテーマを想定し、「自分自身はどう取り組むか」「組織としてどうあるべきか」を考えておきましょう。
◆その他の出題スタイルにも念のため備えておく。
 平成23年2回目や平成22年1回目が典型的ですが、「東京が直面している課題」からスタートし、それをふまえて「消防官として取り組みたいこと」を述べさせる、といった系列のテーマも考えられます。したがって、「都民に求められているもの/いま東京が直面している課題」の中身もしっかり事前にまとめておきましょう。(たとえば首都直下地震への備え、超高齢化・グローバル化への対応……など。)
 また、平成25年までは2回目試験で、具体的に自分の経験を述べさせるテーマがよく出されていました。「自分自身の経験」→「そこから学んだこと」→「それを今後、消防職員としてどう活かすのか」という展開になる論文は東消に限らず消防の論文テーマとしては頻出ですから、事前に準備しておきたいところです。注意したいのは、「最も困難だと感じた経験から学んだこと」「人間関係をよくするために行ったこと」というふうに限定がかけられている点。ただ「経験」→「学んだこと」→「今後どう活かすか」という答案を作っておくだけでなく、「チームワーク」「信頼関係」「コミュニケーション」などさまざまなテーマに絡めて述べることができるようシミュレーションしておきたいですね。
 

付記:Ⅱ類の論文について

*Ⅱ類の論文については、制限時間(90分)、字数(800~1200字)ともにⅠ類と同じ。以前は論文というより作文っぽいテーマ(自らの経験や性格について述べる)がほとんどでしたが、最近は社会問題や組織のあり方がテーマになる場合もありますから、いろいろなタイプのテーマを想定して練習すべきです。参考までに、以下に過去問を示しておきましょう。
・官公庁がソーシャルネットワーキングサービス(SNS)を積極的に活用することの利点とその活用方策、さらにその際に注意すべきことを具体的に述べなさい。(令和3年)
・あなたの経験から「失敗を糧に成長できた」と考えられる事柄をあげ、今後当庁で仕事をしていくうえでそれをどのように生かしていくのか、あなたの考えを具体的に述べなさい。 (令和2年)
・職場におけるチームワークの重要性とチームワークの醸成に対する取り組み方について、あなたの考えを具体的に述べなさい。(令和元年)
・SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)が社会に与える影響についてメリットとデメリットを挙げ、それに対するあなたの考えを具体的に述べなさい。(平成30年)
・都民から信頼される公務員になるために、あなたが必要だと考えることを2つあげ、その理由を具体的に述べなさい。(平成29年)
・資料「日本の人口推移」から読み取れる内容について、あなたが感じる問題点を2つあげ、その問題点に対してどのような取組みが必要か、あなたの考えを具体的に述べなさい。(平成28年)
・消防職員として働く上で信頼関係の重要性をあげ、信頼関係を築くためにあなたはどう取組んでいくのか述べなさい。(平成27年)
・コミュニケーションの重要性について、あなたが経験したことを踏まえて述べなさい。(平成26年)
・東京消防庁の一員として働く上であなたが大切だと思うことを、今までの経験を踏まえて述べなさい。(平成25年)
・あなたの能力、人柄を自己分析・評価し、東京消防庁でどのように活かしていくかを述べなさい。(平成24年)